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とんでもない話 あります

メン・イン・ブラック:インターナショナル

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ⓒ2019 Sony Pictures Digital Productions Inc. All rights reserved.

やってきました「MIB」ことメン・イン・ブラック。今回はインターナショナルということで文字通り世界を飛び回る。新たな支部を舞台に新たな顔ぶれで展開される新しいMIB。エージェントOなど過去作とのつながりを感じさせるキャラクターも健在だけれど、同じ世界観を踏襲した全く新しい作品と思って良いだろう。このシリーズはもともと都市伝説を茶化したコメディで、でもけっこう本気のアクションで、宇宙やら宇宙人やらちょっと科学っぽい話も登場するSFっぽさもあるけれど、たぶん根っこはバディものなのだ。主人公は経験のあるベテランと若手のコンビ。これは以前のシリーズからそのまま踏襲されている。今回のコンビを演じるのはクリヘムことクリス・ヘムズワースとテッサ・トンプソン。あれ?どこかで見覚えが。この二人、実はマイティ・ソーとヴァルキリー。強いけどちょっと抜けのあるソーと頼りになるヴァルキリー。そのままの印象で今回はエージェントHとMというコンビを演じている。まるで違う世界観なのに既視感もあるし、この二人がコンビであることはあまりにも自然だ。

シリーズの再開は嬉しい。でも最新作が必ず最大の危機じゃなくてもいいのでは?(映画ライター・ケン坊)

ケン坊がさらに語る!WEB限定おまけコラム

この記事には映画のネタバレが少々含まれているので、まだ映画を見ていない人はその点をご承知おきの上で読んでください。

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M.I.B.のリブート。嬉しいですね。今回は新たなキャラクターが登場するスピンオフ作品。でも見覚えのあるエージェントOはすごい迫力で登場する。嬉しいですね。また世界の裏側で活躍する彼らの姿が見られる。

しかし。やはりというかなんというか、ストーリーは薄っぺらいものになってしまっている。わけのわからない悪意を持った絶対悪みたいな敵が登場し、その敵は例外なく桁外れに強い。彼らの破壊や殺戮の目的は掘り下げられず、行動の理由がよくわからない。そこを掘り下げないから敵側の立場というものがそもそもなく、単なる脅威として描かれる。だからとにかくやっつければいいのだと。

思えばこのシリーズは当初から多様性ということに目を向けていたのではなかっただろうか。宇宙には多様な生物がいて、地球人もその中の一種である。地球人にもいろいろな人がいて、マジョリティもいればマイノリティもいる。最初のM.I.B.で主人公コンビが白人と黒人のコンビなのにも意味があるだろう。今回は白人男性のベテランと黒人女性の若手というコンビで、若手側を演じるテッサ・トンプソンはセクシャルマイノリティであることを公表している人物でもある。そうした多様性を描いていながら、脅威となる生命体は単なる悪意の塊のように描かれる。彼らには言い分や根拠、意図などはない。それによってせっかくの多様性は曖昧になり、勧善懲悪として脅威を退けるだけの話になってしまう。

本作で言えば、M.I.B.内部に敵と通じている者がいるのではないか、という疑惑が描かれる。組織を描く物語の定番で、安易な展開に見える。そしてその裏切り者は意外な(意外なという形容ゆえに用意に想像できるというジレンマがここにあるわけだが)人物で、それによって主人公は葛藤する、みたいな話だ。しかし結局のところ、その悪意の塊みたいな宇宙生命体に操られているとかいうようなところへ落とし込み、裏切った人物も被害者である、悪いのは絶対悪たる宇宙生命体、その宇宙生命体はおぞましいクリーチャーである、といったステレオタイプ描き方がされる。

M.I.B.はコメディでもあるのであまりシリアスな話にしなくて良い、ということは確かにあるのだけれど、ストーリーが安易すぎるとやはりもったいない印象は受ける。この新たな主人公エージェントMの物語がこれから描かれるのであれば、もっと多様性を掘り下げて行ってほしい。

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