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料理長として、経営者として、
追い求めるのは“湧駒荘らしさ”

竹内 崇さん

湯元 湧駒荘

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湯元 湧駒荘
型を守り、破り、型から離れて自在になるという意味の「守破離(しゅはり)」の思想を大切にしている竹内さん。「食べ歩いて、湧駒荘だったらこうかなと自分のものにしていくのが大事。たとえ真似から始まっても続けると型にはまってくるもんです」と笑います

センター試験の申し込みをしそびれてしまったのが料理人のはじまりでした。進学を取りやめ、旅館を営む両親の勧めで板前になる決心をし、紹介してもらった東京・赤坂の割烹、「津やま」へ。

そこは歴代総理大臣や財界要人も訪れるような店。さぞ厳しい修行時代だったろうと尋ねると、「一番下っ端の自分がまかないを全部食べなきゃいけないのが大変だった」と意外な苦労が。最高級の食材を使ったまかないなんてうらやましい限りですが、「絶対残しちゃいけないというのも辛いものです」と苦笑い。さらに嫌いな食べ物を聞かれた際に「とろろ」と答えると、まかないで山芋料理が続いたそうです。しかしそれは嫌がらせではなく、「板前として、とろろが好きな人がなぜ好きなのかを知っておけ」との親父さん(店主)の考えから。高校時代はバドミントンで国体の選手だった竹内さんらしく「体育会系魂」で乗り切ると、先輩たちや親父さんにかわいがられ、料理の基礎だけでなく料理に向き合う心構えなど多くを教えられたといいます。

その後石川県の和倉温泉「加賀屋」でも経験を積み、25歳で湧駒荘の料理長に。17年からは代表取締役も務めます。「冷める興奮よりも、よみがえる感動を」と、地元の食材に新たな光を当てるような料理を提供しています。例えば宿に湧く水をゼリーに仕立てたり、メロンの器にじゃがいもの冷製スープを合わせたりと、華美ではないけれどアイデア光る料理の数々で、じわじわとファンを増やしています。

近い将来、町内に飲食店を開き、大規模な旅館の厨房では難しいような和食を提供する場を作るのが目標です。「板前は自分にとって通過点。任せられる人を育て、次のステージに進んで行きたいですね」と語ります。

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